授業が始まる前、ショパンのワルツ14番(遺作)を弾いていた子がいました。
発表会に弾くそうで、冬休みに猛練習したそうです。
やっと指がとどくようなところもあり、頑張って練習したことがよくわかりました。
しかし、授業に入り、鍵盤ハーモニカで文部省唱歌の『春がきた』を弾くときになったら、
彼は、『先生!
全然わかりません。難しいです』を連呼しました。
驚きますね‼️
彼は、何にも基本がわかっていないようです。
ただ、指の形で覚えて、遺作を弾いていたわけです。
発表会が終わり、しばらくしたら、きっと遺作は弾けなくなるでしょう。
基礎力があれば、譜面を見直して、また少し練習すれば弾けるようになるのでしょうが、
丸覚えではそうはいきません。
彼の先生のように、発表会に力とかけ離れた曲を、長期間かけて弾かせるピアノの先生がいらっしゃいますが、私は首をかしげてしまいます。
うちの子、すごいでしょ?という親の見栄、先生の見栄ですか?
本人がそれで得られるものは、達成感のみではないでしょうか?
後に続く指導こそ大事なのであって、見栄など必要ないと私は考えます。
音楽を通して、心豊かな子に育ってほしい、音楽と共に、心豊かな人生を歩んで欲しいと私は願っています。
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