音取りリーダーが出来ないわけ

合唱の練習をするとき、お取りリーダーの存在が欠かせないと私は思っています。

CDに合わせて歌うだけでは、部分練習や、速度を変えた練習ができません。

伴奏は弾けなくても、旋律を弾くだけなら、クラスに何人かはいると思うのです。

しかも、いきなり旋律を弾くわけではなく、何回も歌の練習を一斉にしたあとのパート練習です。

耳からもその旋律は入っているはずです。

それでも、私が勤務している学校の子供たちは、その音取りリーダーが出来る子はほとんどいないのです。


なぜなら、譜面を音におこせる力がないからだと思います。


面倒だからやりたくないといいわけをする子もいますが、本当はそうではないのです。弾きたくても弾けないのです。


ブルグミュラー25番を練習中といって、アラベスクやバラードを弾いているのに、アルトの旋律を右手で楽譜をみながら弾くことができないのが不思議です。

どうやってピアノのレッスンを受けているのか聞いてみると、先生の手をみて、目と耳で覚えて弾いているようです。

これでは、忘れたら二度と弾けませんし、限界があります。

おそらく、しばらくピアノを弾かなかったら、全く弾けなくなりますし、他の楽器や合唱にも結び付きません。

話せれば文字が読めなくてもいいのでしょうか?
そんなことありませんよね。

話せれば書けなくていい?
それも違います。

音楽も同じです。

基礎的な力がなければ、本当に楽しむことは出来ないのです。

私は、譜面を音におこせる人になるように、これからもずっとピアノを教えていきたいです。